--- title: "執筆記録で修正内容と次の一歩を残す" url: "https://timeretain.com/ja/ブログ/執筆記録で修正内容と次の一歩を残す" description: "簡単な執筆記録で判断を残し、次回の作業を始めやすくしましょう。コピーできるひな型と、一つの物語を使った記入例を紹介します。" --- ![原稿のページ、マグカップ、小さな植物のそばにある開いたノートと鉛筆。](/_astro/hero.Sg6tP_Ym_1UTWnn.webp) 執筆記録は、試したこと、決めたこと、次回の再開点を、日付とともに短く残すものです。 執筆記録 日付/作品/箇所: 変えたこと・試したこと: 理由/まだ迷っていること: 次回はここから: ## 原稿のそばにメモを置く 記録は、原稿のそばの別の文書やノートに残します。 原稿には採用した言葉が残ります。しかし、なぜ場面を削ったか、確認するつもりだった事実があるか、2つの結末のどちらを好んだかまでは分からないかもしれません。 文書を閉じるときには明らかに思える細部も、1週間後には思い出すために執筆時間の一部を使うことになります。 役に立つ記録があれば、「原稿の続きをする」より具体的なところから再開できます。毎分の作業を説明する必要はありません。次に執筆を再開できるだけの情報を残しましょう。 次はエッセイについての架空の記入例です。 記入した執筆記録 日付/作品/箇所: 9月20日/住宅についてのエッセイ/冒頭 変えたこと・試したこと: 統計より前に賃貸住宅に住む人の例を移した。 理由/まだ迷っていること: 彼女の状況を知ると数字の意味が伝わる。ただし導入が長くなりすぎたかもしれない。 次回はここから: 第2段落を抜いて最初の3段落を読む。重要なことが欠けるか? 最後の行も残しましょう。作品の流れを思い出す前でも、すぐにできる行動を示してくれるからです。 短い作業なら、数文にまとめても構いません。 > 統計より前に賃貸住宅に住む人の例を移した。次は第2段落を削り、導入がまだ意味を成すか確かめる。 作品が1つだけなら、その名前を毎回書く必要はありません。書かなかった日の記録も不要です。 ## 作業だけでなく判断を記録する 「第2章を編集した」からは、作業した場所が分かります。しかし、次に戻ったときの手がかりはほとんどありません。 「列車が出る前に告白を移し、出発を本人の選択にした」と書けば、場面を読み返すときに評価できる判断が残ります。 すべての記録に自信のある説明が必要なわけではありません。何に迷っているかを示せば、不確かさも役立ちます。 > 口論が不自然に聞こえる。2人とも家族の過去を説明しているが、相手から何かを得ようとしているようには見えない。 これなら考え直す点が分かります。「会話を直す」だけでは、問題のほとんどをもう一度考えることになります。 採用しなかった試みも記録しましょう。別の語り手を試して元に戻したなら、何が分かったかを書きます。原稿の見た目が変わらなくても、一つの選択肢を除外できています。 ## ひとつの物語、3件の執筆記録 次は、短編小説『予備の鍵』についての架空の例です。長く疎遠だったエイダが姉を訪ねると、持っていた鍵はもう合いません。 各記録が、次の作業で取りかかることを残している点に注目してください。 ### 9月14日:冒頭、第03稿 > エイダが家に着く場面を書いた。夏の間ずっと訪ねなかった原因の口論から始め、それから鍵のかかった玄関へ場面をつないだ。何か起こる前に姉妹の関係を説明してしまっている。 > > 次は第1段落でエイダに鍵を試させる。その場面に口論の説明がどれだけ必要か確かめる。 ### 9月16日:冒頭、第04稿 > 鍵を第1段落へ移し、家族の過去について180語を削った。古い冒頭は第03稿に残した。エイダが来なかった理由を知る前に、問題を発見する方が好みだ。 > > 次は彼女を家の中に入れる。別の鍵を持つ隣人を試す。 ### 9月19日:冒頭、第05稿 > 隣人を試した。エイダを家の中に入れるのは簡単だったが、会話が姉の行き先を説明してしまい、残したかった疑問が消えた。そのやり取りは削除した。 > > 次は台所の窓を試す。エイダが家に入るところまでだけ書き、中での発見は後に残す。 3回目の作業では、残す場面は生まれませんでした。それでも、隣人は一つの問題を解決する代わりに別の問題を作る、という有益な発見がありました。 メモがなければ、1か月後に戻って同じ会話をまた試すかもしれません。メモがあれば、別の方法を試すか、意識して隣人案を考え直せます。 どちらの選択がよいかは、記録だけでは決まりません。それは物語次第です。 ## 次に始める作業を小さくする 「章を完成させる」は目標にはなっても、どこから始めるかは教えてくれません。 役に立つ引き継ぎは、箇所と行動を示します。段落を削る、出典を確かめる、別の会話を書く、2つの結末を比べる、といったことです。 行き詰まったら、解決策を求める代わりに試すことを残しましょう。 > どちらの人物にも去年の夏のことを言わせずに、口論を書いてみる。 結果を採用すると決めたわけではありません。問題を調べる方法を自分に渡したのです。 原稿をしばらく寝かせるときも、そのように書きましょう。 > 全体の初稿が完成。日曜まで置いてから、編集せずに通して読む。中盤で勢いが落ちる箇所をメモする。 必ず次の一文を書く必要があるわけではありません。 ## 語数や時間が問いに答えるなら加える 何も計測せずに執筆記録を付けることもできます。 原稿がどう増えているかを知りたいなら、作業の前後の長さを書きましょう。 ``` 原稿: 2,400語 → 2,700語 ``` 差し引き300語増えたという意味であり、必ずしも300語を書いたわけではありません。大きな箇所を削って書き直した可能性もあります。 合計が不思議に見えたら、数字を成果として受け取る前に、そばのメモを読みます。「180語削った」は減少を記録します。「家族の過去を削り、エイダが鍵のかかった扉に早く着くようにした」なら、何を目指した削除か分かります。 時間も任意です。比較したいなら、その回が下書き、調査、推敲のどれだったか残します。ただし、場面がうまくいっているかまでは分かりません。 デジタルで記録するなら、[TimeRetain](/)で執筆セッションの時間を測り、短い説明を添えられます。長い執筆記録は原稿と一緒に残しましょう。 ## 原稿を再び開くときに記録を使う 最新の記録と、それが指す箇所を一緒に読みます。未解決の問いはまだ重要でしょうか。次の一歩として書いたことは、今も意味がありますか。 過去の自分の判断に反対しても構いません。履歴を書き換える代わりに、古い記録を残して新しい判断を追加します。 > 隣人を戻したが、やり取りは書き直した。隣人は、姉の行き先を知らないままエイダに鍵を渡す。 元に戻す可能性のある変更では、前の原稿を保存し、そのファイル名を記録に書きます。削除の理由を書いたメモから、消した本文は復元できません。同様に、詳しい調査は調査ノートに残し、必要なときだけ参照先を書きましょう。 今取り組んでいる原稿から始めてください。これまでの履歴をすべて再現する必要はありません。 閉じる前に、変えたことと、次に戻ったとき最初に試せることを書いておきましょう。